通常の裏から押し出すデントリペアでもそうですが、昔は直らない!と言われていた凹みも現在では修理可能なケースが多いんです。

プーリング(引っ張り工法)もその一つで、今やデントリペアには無くてはならない施工方法です。

ボディパネル裏より押し出せないヘコミにはプーリング技術

車のボディ裏側の構造は外側からは見えませんが、安全上の問題からも補強部品が入っていたりと様々な構造になっています。

そんな中、一見単純なヘコミに見えてもパネル裏側より押し出して直すことができないヘコミに遭遇する事もしばしばあります。

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例えばルーフサイドピラー(屋根の両端)やドアサッシ(パワーウインド)直ぐ下部の様に、内部が複雑に補強部品で構成されている箇所などがそうです。

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そんな時に効果的なのがプーリング技術です!その名の通りヘコミを「引っ張り出す」という施工方法です。

このプーリングにより、今まではリペアできなかった凹みへの施工が可能となっております。

しかし、プーリングはパネル表よりの施工となりますので、塗装状態やへこみの度合により施工をお勧めできないケースもあります。お車の状態を見させていただき、より良い提案をさせていただきます。

プーリング技術はツールが使える場所であっても効果的

当店では基本的にプーリングはツール(工具)の入らない場所への施工で・・・と考えておりますが、へこみを外側から引き出すのに、より短時間でキレイに修復が可能な場合もあります。

ツールを入れるのに内装部品の脱着が困難であったり、脱着に関してリスクがあるケースは、プーリングをご提案させていただく事もあります。

今ではプーリング技術も工具も進化しておりますので、何が何でも内装を分解して裏から施工という訳ではなく、凹み直しのプロとして見極めをさせていただきます。

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いずれにしても、大切なお車への修理方法選択です。今後のカーライフプランも含めて、お客様とよく相談の上で施工方法を決めて行きましょう!

プーリングの方法

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先ずは、この凹みがプーリングで修復出来るのかを慎重に判断します。

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引っ張り出すためにホットボンドの様なプーリング専用ボンドを着けたものをダメージ部へ接着します。その後、専用工具にて凹みを引っ張り出します。

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少し小さく残っていますね。凹みが深いと芯が残る場合もありますが、プーリングで出せると判断させて頂いた場合は、ここから更に精度を高めて行きます。

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更に引っ張り出して行きます。

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パネル表面より綺麗に精度よく仕上げると、裏から押し出してデントリペアした時と同様に仕上がります。

プーリングは通常の裏より押し出す方法よりも難易度の高い方法です。専門店でのご施工を強くお勧めします。